1.壁の断熱



一般的な戸建の住宅から外へ出ていく熱のうち約19%が壁です。
これは、窓に次いで大きい割合です。
外の影響を受けやすいことや面積が大きいことが原因ですが、例えば、壁の断熱性を2倍に上げると、冬場 約1割の省エネに繋がります。

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ただ、断熱化するメリットは、省エネだけではありません。
断熱すると壁の表面の温度を上げてくれるのです。
壁の温度が上がると同じ室内温度であっても暖かく感じます。

また、暑さ、寒さだけの問題ではありません。
例えば、冬場家の中でストーブなどを使用すると、熱とともに水蒸気がたくさん出ます。
その水蒸気が、冷たい壁に触れると結露をおこし、そこからカビが発生したりしてしまいます。
壁の表面温度が上がりますので結露しづらくなり、カビなどを抑制できます。


現在比較的温暖な土地にたつ住宅の多くが、断熱材が入っていないか、入っていたとしても繊維系断熱材が50mmほどだと思います。
断熱性を上げようと思うと、その断熱材の厚みを倍にすればいいのです。

リフォームというと壁を剥がして施工しなければなりません。
ただ、クロスを張り変える工事などと一緒に行えば、将来的な出費を抑えることができますし、家の寿命も延ばしてくれます。





壁の断熱方法として、壁の中に断熱材を施工する充填断熱という方法と構造材(柱や梁など)の外側に断熱材を施工する外張断熱という2つの方法があります。


☆外張断熱
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☆充填断熱

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2つ挙げました外張断熱と充填断熱ですが、それぞれ長所短所があります。
充填断熱及び外張断熱のページにそれぞれの特徴を詳しく掲載していますので、ご確認ください。

昔の家は、土を壁に塗ることによって、雨風や外の寒さを防いでいました。
土壁の断熱性は一般的に断熱材として使われるグラスウールの約20倍熱を通しやすいのです。
それを柱の間に塗りこんでいくので、厚みもそれほどとれません。
昔の家は、寒い訳です。
そんなことから、断熱性能の高い断熱材が普及してきました。

断熱方法は、家の構造や価格、求める性能である程度決まってきます。
現在は、断熱材を充填断熱と外張断熱を組み合わせた家もあります。
無暖房で過ごせる家を目指すのであれば、そこまでやらないといけないですが、大阪などの温暖地では、そこまでお金をかけなくてもいいのではないかと個人的には思います。

            

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