・グラスウール



グラスウールは、リサイクルガラス40%と砂を原料に高温で溶かしてそれを綿状にした、細い繊維の集まりです。
この細い繊維が絡み合ってグラスウール中に空気を溜めこむ部屋をつくっています。
この中に溜めこんだ空気は動かないので熱が移動しにくく、断熱性能を確保することができます。

また、この細かい部屋を持つグラスウールは、音がグラスウールに入ってくると、繊維が振動し、音を熱エネルギーに変換します。
そのため、高い吸音性を持っています。

この断熱性と吸音性が高いため、様々な用途で使用されています。

・建物用断熱材
 フェルトタイプ(袋入り)、ボードタイプ、吹込みタイプなどが建築物の断熱性を上げる目的に使われています。また空調ダクトなどの結露を防ぐ目的でも使われます。
・吸音材
 空気を通すためのダクトのまわりにグラスウールを巻きつけたり、空港やスタジオなどの壁や天井の中にグラスウールを入れて、外の音を中に入れない、中の音を外に漏らさないことを目的に使われています。
・耐火材
 無機質のガラス繊維でできているため、不燃材料の認定を受けています。外に面する壁の中にグラスウールを入れ、外からの火を家の中に入れにくくすることを目的に使われています。

その他、FRPの強度を上げるために、このグラスウール繊維が使われています。

様々な用途があるグラスウールは、住宅用断熱材の中でも群を抜いて利用されている断熱材です。
日本国内のグラスウールの市場シェアは49%(1999年)となっています。

硝子繊維協会のページ


断熱材として使用されるグラスウールの特徴を長所・短所を上げて説明します。

 ○長所
 ・グラスウールの原料はガラスと砂のため、製造エネルギーが小さい
 ・原料が不燃性であるため、耐火性能が保持される
 ・メンテナンスフリーである
 ・流通量が多く、比較的安価で購入できる
 ・吸音材としても使用可能
 ・軽く施工性が高い
 ・シロアリの被害を受けにくい
 
 ×短所
 ・脱落などが起きないよう施工に注意する必要がある
 ・吸湿しないような措置が必要
 
硝子繊維協会のページ



グラスウールを天井に施工する際に注意する点を以下に示します。

 ・隙間なく敷き並べること
 ・防湿層を野縁下に設けて施工すること
 ・フィルムをカットした場合は、その部分を必ず養生すること
 ・吊木まわりは切れ目を入れて隙間を作らないこと
 ・押入やクローゼット上の施工忘れに気をつけること

硝子繊維協会のページ
施工マニュアル


グラスウールは、密度によって性能が変わります。
密度が高いほど(数字が大きいほど)性能が高くなります。
⇒単位の見方はコチラ

①住宅用グラスウール
 10K(0.05W/m/K)
 16K(0.045W/mK)
 24K(0.038W/mK)
 36K(0.036W/mK) 
②高性能グラスウール
 16K(0.038W/mK)
 24K(0.036W/mK)
③吹込用グラスウール
 GW-1(0.052W/mK)
 GW-2(0.052W/mK)
 30K(0.04W/mK)
 35K(0.04W/mK)※乾式及び接着併用工法

包装なし、ボード状、防湿シート付きなど様々な種類が存在する。
用途に合わせて選択する。

硝子繊維協会のページ


グラスウール断熱材の主要商品一覧

旭ファイバーグラス
 天井・屋根用
  マットエース
   密度   10K
   厚み   50,100mm
   単価   423‐785円/m2

パラマウント硝子
 天井・屋根用
  ハウスロン
   密度   10,16K
   厚み   50‐100mm
   単価   436‐1114円/m2
  フルカットサン
   密度   16K
   厚み   100mm
   単価   1591円/m2
   
マグ
 天井用
  マグマット天井
   密度   10K
   厚み   100mm
   単価   770円/m2


※単価は消費税込の金額です
※単価は小数点以下四捨五入しています

            

【サイト内検索】


【カテゴリ】